プロフィール
37年間勤めたホテル会社を定年退職
したことを機に、片手間であった
絵画制作を現在はプロ画家として再開。
小学生の頃メインであった水彩画から
現在はアクリル絵の具を用いた作品に
注力中。ホテルマンとして培った
「癒し空間の提供」を 作品中に
盛り込むべく鋭意制作活動中。
今回の解説内容です
第1章 「透視遠近法」について一緒に学びましょう!
第2章 「ベースとなる色」を塗りましょう!
第3章 「マスキングフィルム」を使って描き込みましょう!
今回は、私が低山登山の仲間と訪れた三浦富士
のルート途中にある武山不動院をモチーフ
に用いました。
透視遠近法を用いて、建造物の遠近感を
表現しています。

第1章 「透視遠近法」について一緒に学びましょう!
◆透視遠近法のパターンについて

上記のように、透視遠近法には
消失点が1点から3点存在するパターン
があります。
●1点透視遠近法
上記図の上部は1点透視法で、道や建物を真正面
から見たときに、道であれば遥か遠くに
消失点が存在して、遠くなればなるほど
道幅が狭く見えて、最後には消失します。
比較的一般的な表現ですよね。
●2点透視遠近法
上記図の中段が2点透視法です。
モチーフとなる建物を斜めから見て
視点の高さは建物と同じ場合です。
建物の左右の壁面が見えてますが
それぞれの壁面の大きさが消失点に向かって
小さくなることで遠近感が表現できます。
●3点透視法
2点透視法の視点の位置を上下にずらした
場合の見え方です。
上記図では建物を下から見上げるアングル
の場合です。
上の部分に新たに消失点ができることで
例えば高層ビルを描くならば、その
そびえ立つ感じが表現できます。
●今回の作品中での透視遠近法

主体となる寺院を斜め右側から見ています。
視点の高さは、寺院の高さと同じ位置です
ので視点の左右に2か所の消失点が存在します。
すなわち2点透視遠近法を用いて遠近感を
表現しています。
手前に二つある灯籠も寺院と同様に左右の
消失点を意識して構図を見ていくと
左の灯籠が、右の灯籠より左奥に位置し
大きさも右のものより若干小さくなっている
ことで遠近感が感じられると思います。
第2章 「ベースとなる色」を塗りましょう!
それでは、ベース塗りの作業に入っていきます。
ベース塗りは、作品中の大きなパーツを意識して
ベースとなる色をザックリと塗っていきます。
今回は、空の部分にフタロシアニンブルー
周りの樹木には、秋を表現できるように
黄色の樹木として、イエローミディアムアゾ
を使ってみました。
寺院のメインとなる柱などの赤い部分には
ナフソールレッドライトを使って見ましたが
ディテールの作業になるタイミングで少し
オレンジ系も入れたいなーと思っています。
寺院の屋根の色、これはなかなか難しい
部分で、ブルー系から少し緑がかった表現に
したく、この段階ではコバルトターコイズ
を使ってみました。
2基ある灯籠ですが、手前のものはエッジ
を効かせて(境い目をクッキリと)
奥のものエッジを効かせないように
(境い目をボンヤリと)描きます。
このように、近景はエッジを効かせる
中景はエッジをボンヤリと表現する。
建造物の遠近感を表現するポイントです。
Let’s have a break!
ここで一息、今回モチーフとした
「武山不動」についてお話します。
武山不動(たけやまふどう)とは、神奈川県
横須賀市南部にある標高202メートルの
「武山(たけやま)」の山頂に佇む寺院です。
古くから三浦半島の漁師や船乗りに
「波切不動(なみきりふどう)」として
深く信仰され、現在はハイキングや
ツツジの名所として広く親しまれています。
山頂の展望台からは、東京湾、相模湾
房総半島、伊豆大島まで360度のパノラマ
が広がります。
天気が良ければ富士山を望むことが
できます。


三浦富士山頂

砲台山
先日、私が友人たちと「三浦富士」「砲台山」
を巡るハイキングで訪れた際
寺院の何か底知れないパワーを感じた
ことで今回は、「神社仏閣の描き方」
Vol.2 としてモチーフに選びました。
皆さんもぜひ機会があれば、巡って
見てくださいね。
第3章 「マスキングフィルム」を使って描き込みましょう!
この章では、「マスキングフィルム」
についてお話していきたいと思います。
バックの樹木の描き込みにあたり
寺院や灯籠などが邪魔になるので
マスキングフィルムでこれらの建造物
を覆ってしまいます。
私の場合、ベニヤキャンバスにアクリル
絵の具を使って描いていきますので
画像のように建造物の部分にフィルムを
貼って、余分な部分をカッターナイフ
で切り除いていく手法を必要に応じて
使ってます。
※布キャンバス、画用紙にはカッターが
使えませんのでご注意ください。

『マスキングフィルム』
低粘着ですがアクリル絵の具が完全に
乾いたのを確認してから貼りましょう。
なるべく空気が入らないように貼り
ますが、特にフィルムの端の部分は
塗っている色が入り込まないように
しっかりと貼りましょう。
建造物に色がはみ出てしまうのを
気にしないで作業できますので
効率的に作業が進められます。
Ps:直線を描く時にも使えますが
直線にはマスキングテープ
の方が作業が簡単ですし、価格も
安いのでお勧めです。

『マスキングテープ』
エピローグ
私は、定年退職したことを機に、
改めて大好きな絵画に時間を
かけられるようになりました。
そんな中で、
美術大学出身の若いプロ画家の
方々や様々なアーティストと出会い
体の中にくすぶっていた火種が再燃し
始め、現在は水彩画からアクリル画に
軸足を移しプロ画家としての活動を
始めました。
アクリル画と水彩画、どちらも魅力的な
表現方法があります。
その表現の豊かさを活かした制作活動に
今後も挑戦していきたいと思っています。
皆さんが、更に、または新たに絵画を
楽しんでいくうえで、この
「絵画工房 HIKOのスッケチブック」
を一助にしていただければ大変嬉しいです。
それでは、またの機会にお会いしましょう。
絵画工房 HIKO 吉田 明彦


作品名『武山不動~The Arrival of Autumn』 アクリル画 F6サイズ
絵画工房HIKO 吉田明彦 作


HP









